東京オリンピックの柔道男子66キロ級代表決定戦が13日、東京都文京区の講道館であり、2017、18年世界選手権覇者の阿部一二三選手(23)が延長戦の末、19年世界選手権王者の丸山城志郎選手(27)に優勢勝ちした。

全日本柔道連盟の強化委員会幹部による協議を経て、自身初の五輪代表に決定する見通し。

4分の試合時間で決着がつかず、延長も約20分に及んだ。

「やるしかないと思っていた。絶対に勝ちきると思い、試合中も一回もひるむことはなかった。夢のオリンピック優勝に向けてスタートラインにつけた」と涙ながらに喜びを語った。

阿部選手が代表に決まれば、既に女子52キロ級代表に決定している妹の詩選手(20)と兄妹での代表となる。

来夏の東京五輪で男子66キロ級と女子52キロ級は同じ7月25日に行われるため、そろって会場の日本武道館の畳に立つ。

丸山選手は1992年バルセロナ五輪65キロ級7位の顕志さん(55)を父に持ち、日本柔道界初の親子での五輪代表を目指していた。

全柔連では直近2年の国際大会の成績などから、今年2月までに全14階級中13階級の代表を決定していたが、男子66キロ級は実力が伯仲しており、4月の全日本選抜体重別選手権を最終選考会としていた。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で大会が延期となり、改めて最終選考会に設定した12月のグランドスラム東京も中止が決まったため、日本柔道界初の1試合限定の直接対決で代表を決めることになった。

東京オリンピック楽しみですね。